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?ボッシュ形燃料噴射ポンプの作動
(噴射の原理)
プランジャバレル(一種のシリンダ)は、燃料噴射ポンプ本体に固定され、バレルの内に挿入されたプランジャは、燃料カムの回転により上下運動を繰り返している。
・プランジャが下降しプランジャの上辺が吸排油孔位置までくると、ポンプ本体とバレル外周によって作られた油溜室に充満されている燃料油は、バレルの吸排油孔より吸い込まれてプランジャ室を満たす。
・プランジャが上昇し、上辺がバレルの吸排油孔を塞いだとき(静的噴射始めと云う)から燃料の圧送が始まり圧力が上昇する。(2・135図A)
・更にプランジャが上昇し下部リードが吸排油孔に覗いた瞬間、高圧となった燃料油は、プランジャの縦溝より吸排油孔を通り油溜室に戻され圧送(噴射)は終わる(2・135図B)
・この噴射始めから噴射終りまで実際に燃料を圧送している期間を有効ストロークという。
・プランジャを回転させ、2・135図Cに示すようにプランジャの縦溝と吸排油孔を一致させると燃料は圧送されず無噴射となる。

 

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2・135図プランジャの作動

(噴射量の調節)燃料の噴射量は、コントロールラックに噛み合うコントロールスリーブの回転に連動してプランジャが回転し、プランジャとプランジャバレルの相対位置が変わるため、プランジャのリードと吸排油孔の関係位置が2・137図のように移動し、噴射始めから噴射終わりまでの有効ストロークが変化するので噴射量が調節される。

 

 

 

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